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電波の電界と磁界に関するつぶやき

Written in English改訂版

−  電波の受信 −  

− 3 電波の生成 −   − 5 電流の様子 − 

− 2 電波は移動する磁界 −     − 6 アンテナが発する磁界 −

− 1 王様は裸 −                 − 7 偏波と偏光

− 8 参考図

− 9 電気と磁気の力

− 10 挿入光源

− 11 電流と磁界

                                               2022/12/01

ダイポールアンテナによる電波(移動する磁界)の受信

 図1のように、棒状(線状)の導体である ロッドアンテナあるいは ダイポールアンテナに

飛来する電波(移動する交番磁界)が鎖交すれば、アンテナ内に起電力が生じて電流が流れ、

電波を受信して出力端から電流を出力することができる。

なお、当図においては、橙色は画面を表から裏へと貫く方向の磁界を示し、

青色は画面を裏から表へと貫く方向の磁界を示し、その濃淡で磁界の強さを示す。

以下においても同配色で磁界の方向を示す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


移動する磁界(交番磁界)によって発生する電流は、「電流の様子」に後述するように、

磁界によって受信アンテナ(導体)内の自由電子が揺動されることによって生成され、

当電流がアンテナの先端側から出力端側(中央側)に順送りに送られて受信機に出力される。

このとき、棒状の受信アンテナ全体に 同じ強度の磁界が同時に鎖交することで、

アンテナ各部の電子が同相で振動して、電子の振動(電流)が先端側から出力端側に伝わるときに、

各所の電子の振動が順次加算され、整合のとれたアンテナであれば、大きな電流が出力される。

ちなみに、これまでは 「電波を受けた棒状の受信アンテナから電流が出力されることから、

棒状アンテナの長さ方向には電位差が生じていると考えられ、

電波の構成要素としては 当電位差を生じさせるための電界が必要であった。」と推測するが、

上記のように、移動する磁界(交番磁界)によっても同じような電流が出力されるため、

棒状のアンテナが電波を受信したときに電流を出力しても、電波に電界が存在するとは言い難い。

 

ループアンテナによる電波(移動する磁界)の受信

 図2、図3、図4に示すように、ダイポールアンテナの先端を閉じたようなリング状のループアンテナに

飛来する電波(移動する交番磁界)が鎖交すれば、ループアンテナ内に起電力が生じて電流が流れる。

つまり、電波を受信して出力端から電流を出力することができる。

図2や図3のように、

受信する磁界の移動方向と 磁界の方向の双方に直交して、磁界が鎖交するときに電流が生じる部位を

2か所(または それ以上)有するループアンテナにおいては、

それぞれの部位に磁界が鎖交するときに、導体(受信アンテナ)内の自由電子が揺動されて電流が生じ、

当電流がそれぞれの部位から出力端に向かって順送りに送られて受信機に出力される。

図2の 直径が 受信する磁界の1/2波長に対して大きなループアンテナを使用するときは、

出力端側の電流発生タイミングと、

出力端の反対側で発生し、接続する導線(ループ)を介して伝わる電流のタイミングが合わずに、

出力端側とその反対側で発生する電流が共調することなく、充分な受信電流を生成できない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


図3の 直径が 受信する磁界の約1/2波長のループアンテナを使用すれば、

出力端側と出力端の反対側の磁界の位相が概ね反転しており、両部で生成される電流の位相も反転し、

両者の発生タイミングを合わせることができ、両電流が共調して、良好な受信電流を出力できる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


なお、直径が受信磁界の約1/2波長のループアンテナにおいて、出力端の反対側の半円は、

導波器のように働くため、一本の導波器を備えた八木・宇田アンテナのような指向性を有する。

図4の 直径が 受信磁界の1/2波長に対して小さいループアンテナ(コイル)を使用するときは、

移動する磁界の通過によって コイルを鎖交する磁界の強度が変化するため、

コイルには当磁界の変化に抗う電流が生じ、当電流が出力端から出力される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


なお、図4のようにコイルの開口面積が小さければ、鎖交する磁界が少なく 大きな出力が得られないので、

受信用ループアンテナは 開口面積を可能な範囲で大きくした スパイダーコイルやバスケットコイル、

あるいは、コアによって磁界を集めるバーアンテナの コイルにして使用されることが多い。

ちなみに、巻回数を増したループアンテナはコイルとしてのインダクタンスが増加するので、

受信機の同調回路を形成するアンテナコイルを兼用することが一般的である。

注:直径(開口面積)の小さなループアンテナは、

電波(移動する磁界)を生成することが不得手で 送信用には適さないため、

交番磁界を検出(受信)することに特化したコイルと考えた方が解りやすい。

 

移動する磁界による影響

 移動する磁界(交番磁界)の中に図5に示すように、金属板(導体)を配置すれば、

金属板の中には磁界の移動を阻止するように渦電流が発生して磁界の移動に抗うため、

金属板を磁界の移動方向に押す力が働く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


これは、回転する交流モータ あるいは 直線状に動くリニアモータの動作と同様な動作であり、

電波(移動する磁界)が強力であれば、この金属板を押す力が観えるはずである。

 また、移動する磁界(交番磁界)の中に図6に示すように分極した部位を有する物体を配置すれば、

正電荷あるいは負電荷に分極した部分は 当移動する磁界によってそれぞれの方向に揺動される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


参考までに、一般的な電子レンジにおいては、水の分子を揺動するために、

.45GHzの電波が使用されていることは周知のとおりである。

 

 

電波の生成」・「電流の様子」>