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電波の電界と磁界に関するつぶやき

1 電磁波に電界はない                       English −        <参考 王様は裸

 電波に係る不明瞭なこと            English

 電流の様子                  − English −        <参考 コメント

4 電気と磁気の力                 − English

 電磁波は移動する磁界                English

6 電波の生成                                 English

7 電波の受信                                 English

 偏波                        English                                                                                         

 挿入光源                       English

10 縦波と横波                   English

11 弦の振動                    English

                                                 2024/03/18

磁界を発生するダイポールアンテナ

 図1に、電界がなく、磁界だけで形成される電波を模式的に示す。

なお、当図においては、橙色は画面を表から裏へと貫く方向の磁界を示し、青色は画面を裏から表へと貫く方向の磁界を示し、以下においても同配色で磁界の方向を示す。

 ,図1 送信用ダイポールアンテナが発生する磁界
 

 

 

 

 

 

 

 

 


図2から図4に、ダイポールアンテナに給電された電流が、アンテナの周囲に磁界を生成する一方で、アンテナの中で減衰し消滅する様子を模式的に示す。なお、電子の挙動は「電流の様子」に記載した振動模擬円を用いて表している。

図2は、一対の導線によってアンテナに供給された平衡信号(交流電流)が、アンテナの中を周囲に磁界を生成しながら通過して、次第に減衰する様子を模式的に示す。

 

  

 

 

図3Aに、ダイポールアンテナの周囲に生成され磁界がアンテナの中央に集中する様子を模式的に示す。

導線から供給された一対の平衡信号(電流)が、ダイポールアンテナの上方と下方に分かれて、各電流が各部位の周囲に同極性の磁界を生成する。アンテナの上部と下部に生成された同極性の磁界には、「電気と磁気の力」に記載した引力が発生し、それぞれの磁界がアンテナの中央に引き寄せられる。

そして、中央に引き寄せられた磁界が一体になる。また、磁界がアンテナの先端方向に向かう電流から剥がされて、磁界が中央に集まるときに、磁界を失った電流は小さくなる。すなわち、電気エネルギは 磁気エネルギに変換されることで減衰し、電子の振動振幅が小さくなる。

なお、電気と磁気の力」には、電流(電気エネルギ)が磁気エネルギに変換されて小さくなる例として、磁気コアを貫通する電流が、磁気コアを着磁することで、小さくなる様子を示した。

 
,図3A ダイポールアンテナを通過する電流が生成する磁界
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


図3Bに、ダイポールアンテナの周囲に生成され一体になった磁界が、アンテナから離されて、空間に浮く様子を模式的に示す。

先に生成され一体になった磁界の内側に、後続の反転した交流電流によって極性の異なる磁界が生成される。そして、「電気と磁気の力」に記載したように、極性が反転したふたつの磁界には、斥力が発生するので、ダイポールアンテナの中央に集まって一体になった磁界を内側の磁界が押す。

そして、反発されて、空間に浮いた磁界が、アンテナから離れ放射方向に流れるように移動する。この移動する磁界の速度は光速である。

なお、内側に磁界を生成することによって外側の磁界を押すために、電気エネルギが消費される。そして、電気エネルギが磁界を押すことに費やされて、電子の振動振幅は小さくなる。

 
,図3B ダイポールアンテナを通過する電流が生成する磁界
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


図3Cには、ダイポールアンテナを通過する過程で、周囲に磁界を生成し、それを放射方向に押すことで減衰し、消滅する電流の様子を拡大して示す。

上記のように、電流はダイポールアンテナを通過する過程で、永久磁石のような磁界を生成することと、それを放射方向に光速で押すことで、順次減少し、アンテナの先端に至る前に消滅する。図では、生成された電流が順次減衰する様子、すなわち、電子の振動振幅が小さくなる様子を、振動模擬円を順次小さくすることで表し、アンテナ先端部の模擬円を点にすることで、電流が消滅し、電子が振動しないことを示す。なお、破線で示す大きさが変わらない振動模擬円は、各位置の電子の位相を示すための参考用で、導線を流れる電流のように電子の振動振幅が変わらない電流に対応する振動模擬円である。

 
,図3C ダイポールアンテナを通過する電流が生成する磁界
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


図4に、ダイポールアンテナの周囲に発生した磁界が、後続の極性が反転した磁界によって押されて、放射方向に移動する様子を模式的に示す。

 

  

 

 

上記のように、送信用ダイポールアンテナでは、供給された交流の半サイクルの電流がアンテナの周りに一体化した磁界を生成し、後続の半サイクルの電流が先に生成した磁界を空間に浮かせて遠方に押し広げる。そして、その動作を繰り返すことで、光速で流れるように広がるリング状の磁界、すなわち電波が発生する。

エネルギを観点にすれば、アンテナに供給された電気エネルギは、磁界を生成することと、先に生成した磁界を遠方に押すことに費やされ、アンテナの先端に至る前に消滅する。アンテナに供給された電気エネルギが消滅する一方で、電流から永久磁石のような磁界が生成され、電流によって光速で移動する運動エネルギを与えられて、磁気エネルギが出力される。つまり、アンテナは供給された電気エネルギを、光速で移動する永久磁石のような運動エネルギを有した磁気エネルギに変換し出力する変換器である。

 

以上のように、電波は空間を光速で流れるように移動する磁界によって形成される。

そして、電波が移動する磁界ならば、媒体のない真空中でも伝搬することができる。

そして、電波には電界がなく、変位電流は存在しない。

 

なお、上記のように、アンテナの中を通過する電流は、進行波の形態を保ったまま、アンテナの先端に至る前に消滅するため、アンテナ先端部で反射されることはない。

したがって、アンテナでの共振動作はなく、アンテナに定在波が形成されることはない。

 

また、上記のように、電波は、アンテナを通過する電流が アンテナ各部においてそれぞれの動作することによって形成されるため、アンテナの動作を1個の微小ダイポールアンテナによって説明することはできない。

もし、アンテナの動作を微小ダイポールアンテナの動作によって考えるのであれば、アンテナ各所の動作に対応する複数の微小ダイポールアンテナを使用して、複数の微小アンテナの動作を統合する必要がある。

 

磁界を発生する角錐ホーンアンテナ

図5に、角錐ホーンアンテナが発する磁界を示す。

 ,図5 角錐ホーンアンテナが発する磁界
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


角錐ホーンアンテナに流れる交流電流は、「電気と磁気の力」に示したように、平板の内側表面の中央を流れる。

図6は、方形導波管から角錐ホーンアンテナに流れる電流の経路と、通電電流がホーンの中で消滅する様子を模式的に示す。

 ,図6 角錐ホーンアンテナの 電流経路
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


図7は、リッジによって通電経路が明確になったダブルリッジ式角錐ホーンアンテナの通電電流と、当通電電流が生成する磁界の様子を示す。

上記のように振動模擬円を用いて電子の挙動を表し、移動方向に対して直交する軸を回転軸とするリング状の磁界が生成され、後続の極性が反転したリング状の磁界によって開口部から押し出される様子を模式的に示す。

通電電流が上下リッジの対向部を伝いながらそれぞれが上下に離れるときに、生成されたリング状の磁界は自ら発する引力により中央部に留まり、電流から離れる。また、磁界を取られた電流は減衰し、アンテナの開口部に至る前に消滅する。一方、中央に留まり、空間に浮いたリング状の磁界は、後続の極性が反転したリング状の磁界が発する斥力によって、開口部から押し出される。なお、開口部から押し出され、遠方に移動する磁界の移動速度は光速である。

 

  

 

 

上記のように、角錐ホーンアンテナにおいても、供給された電流によって生成された磁界が空間に浮き、後続の電流が生成する極性が反転した磁界によって、開口部から押し出され、遠方に移動する。この生成される磁界は、ダイポールアンテナが発する移動方向に対して直交する軸を回転軸とするリング状の磁界と同様な磁界である。また、角錐ホーンアンテナもダイポールアンテナと同様に、電気エネルギと磁気エネルギの変換器である。

 

なお、角錐ホーンアンテナから発する電波もダイポールアンテナと同形態の空間を光速で流れるように移動する磁界であり、その生成に電界や変位電流は必要ない。

 

磁界を発生する円錐ホーンアンテナ

図8に、円錐ホーンアンテナが発する磁界を示す。

 ,図8 円錐ホーンアンテナが発する磁界
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


円錐ホーンアンテナに流れる交流電流は、「電気と磁気の力」に示したように、ホーンの内側表面を一様に流れる。

図9は、円形導波管から円錐ホーンアンテナに流れる電流の経路と、通電電流がホーンの中で消滅する様子を模式的に示す。

 ,図9 円錐ホーンアンテナの 電流経路
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


図10は、同軸ケーブルから円錐ホーンアンテナに至る通電電流と、当通電電流が生成する磁界の様子を示したもので、上記のように振動模擬円を用いて電子の挙動を表し、移動方向を回転軸としたリング状の磁界が生成され、後続の極性が反転したリング状の磁界によって開口部から押し出される様子を模式的に示す。

通電電流がホーンの内壁を伝いながら円周方向に拡大するときに、生成されたリング状の磁界は自ら発する引力によって縮まり、磁界が電流から離れる。また、磁界を取られた電流は減衰し、アンテナの開口部に至る前に消滅する。一方、電流から離れて、中央に浮いたリング状の磁界は、後続の極性が反転したリング状の磁界が発する斥力によって、開口部から押し出される。なお、開口部から押し出され、遠方に移動するリング状の磁界の移動速度は光速である。

 

  

 

 

上記のように、円錐ホーンアンテナにおいても、供給された電流によって生成された磁界が空間に浮き、後続の電流が生成する極性が反転した磁界によって、開口部から押し出され、遠方に移動する。

そして、円錐ホーンアンテナから発生する磁界は、移動方向を回転軸とするリング状であり、シンクロトロンが発する磁界と同類である。すなわち、円錐ホーンアンテナが発生する磁界は、光を含む電磁波と同類である。

また、円錐ホーンアンテナも他のアンテナと同様に、電気エネルギを 運動エネルギを有した磁気エネルギに変換する変換器であり、その動作に電界や変位電流は必要ない。

 

磁界を発生するループアンテナ

図11は、直径が概ね1/2波長のループアンテナに導線を介して給電された交流電流の様子を示したもので、導体によって形成したループに流れる各部の電流の大きさを、上記のように「電流の様子」に記載した振動模擬円を用いて表した。そして、上記ダイポールアンテナの説明と同じように、ループの給電側からループの対向側に向かって振動模擬円を順次小さくしている。

 
,図11 直径が約1/2波長の ループに流れる電流
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ループアンテナでは、上記図11に示すように、導線に接続された給電側の 上側1/4のループと 下側1/4のループが、上下一対になってダイポールアンテナを形成し、ダイポールアンテナと同じように、空間に浮いた磁界を生成し、その磁界を周囲に押し広げることで、供給電流が消滅する。図において電流が流れていないところは 振動模擬円を点にしている。一方、給電側に対向する半円は、給電側の半円が発した磁界を受信して、受信電流が流れ、八木・宇田アンテナの導波器のように働く。したがって、ループアンテナは一本の導波器を備えた八木・宇田アンテナのような特性を有する。

 

図12には、極小さなループに導線を介して給電された交流電流の様子を 上記のように振動模擬円を用いて示す。

 
,図12 極小径のループに流れる電流
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ループが極小さければ、その中で電流の減衰はなく、過剰な電流が流れ、いわゆる短絡状態になる。したがって、供給電力が無駄に消耗されて、移動する磁界である電波を発生しない。

 

図13には、直径が1/2波長より小さいループに導線を介して給電された交流電流の様子を 上記のように振動模擬円を用いて示す。

 
,図13 小径のループに流れる電流
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ループの直径が1/2波長より小さければ、その中で電流を消滅できず、短絡に近い状態になり、無駄に大きな電流が流れるため、充分な移動する磁界である電波を発生しない。

ちなみに、ループの直径が1/2波長より小さくても、導線を複数回 巻回してコイルのようにすれば、短絡を防ぐことができる。そして、例えば、複数回 巻回した送信用コイルと受信用コイルを対向させて(コイルの中心軸を揃えて)、電磁誘導や 磁気共鳴のような動作で、非接触(ワイヤレス)給電装置の電力伝送用コイルに応用することができる。しかしながら、導線を複数回 巻回したコイルによって生成された磁界は、コイルから離れて空間に浮くことはなく、その場に留まって移動しないので、コイルは電波を発生するアンテナにはならない。つまり、ループアンテナから離れて移動する遠方界far field)の電波となる磁界と、コイルから離れない近傍界near field)の磁界は、異なる磁界である。

 

図14には、直径が1/2波長より大きいループに導線を介して給電された交流電流の様子を 上記のように振動模擬円を用いて示す。

 
,図14 大径のループに流れる電流
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ループの直径が1/2波長より大きくなれば、給電側の半円でダイポールアンテナを形成して、移動する磁界である電波を発生することはできる。しかしながら、給電側のダイポールアンテナとして働く部位以外のループ(導線)に、給電側のループが発した磁界(電波)を受信して、不要な電流が発生する。この発生した電流が、給電側のループが発した磁界の進行を妨げる。したがって、ループの直径を不用意に大きくしても、特性の向上は望めない。

 

 

電磁波は移動する磁界」・「電波の受信