Helix World +
1 電磁波に電界はない − English − <参考 王様は裸>
2 電波に係る不明瞭なこと − English −
5 電磁波は移動する磁界 − English −
9 挿入光源 − English −
2023/07/24
< 1 シンクロトロン光に関する補足 >
図1に、前述「電磁波は移動する磁界」に記載したシンクロトロンに付随するウイグラー(Wiggler)や アンジュレーター(Undulator)等の挿入光源(Insertion device)の概略構成を示す。
画面の左方向から入力された電子が対向する磁界発生用磁石(偏向磁石)の間を通過するとき、ローレンツ力によってその進行方向を曲げられる。また、シンクロトロンと同様に磁界(光)を出力する。なお、偏向磁石を複数並べて、進行方向を曲げる回数を増し、発する電子や磁界(光)を増強する。
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図2には、進行方向を曲げられて飛び出した電子が他の電子流に割り込むことで、電子流中の電子を揺動し、磁界(光)を出力する様子を示す。電子に割り込まれて発生した電子流の振動は 導体中に電流を形成する電子の振動と同じように磁界を伴って光速で移動する。このとき、進行している電子流が有するエネルギに、割り込んだ電子のエネルギが加算されて増幅するため、強力な磁界(光)を出力することができる。
図には、画面の左方向から右方向に移動する電子流の中に、青色で示した電子が割り込むことで、当部の電子密度が高くなって、電子流中に電子の疎密波(縦波)が発生する様子を示す。そして、その密度の高いところ(疎密波を形成する振動)が電子流を追い越して、右方向に光速で伝搬する。

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図3には、電子から離れて飛び出した移動する磁界(光)が 他の電子流に割り込むことで、電子流中の電子を揺動し、磁界(光)を出力する様子を示す。上記と同じように、移動する磁界(光)に割り込まれて発生した電子の振動は、導体中に電流を形成する電子の振動と同じように磁界を伴って光速で移動する。このとき、進行している電子流が有するエネルギに、飛来した磁界(光)のエネルギが加算されて増幅するため、強力な磁界(光)を出力することができる。
図には、画面の左方向から右方向に移動する電子流に、磁界(光)が作用して電子流中の電子を引くことで、当部の電子密度が低くなって、電子流中に電子の疎密波(縦波)が発生する様子を示す。そして、その密度の低いところ(疎密波を形成する振動)が電子流を追い越して、右方向に光速で伝搬する

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ちなみに、電子流に振動を発生する磁界(光)として、レーザー光を外部から注入することもでき、単色光(単一周波数の電磁波)を注入して、電子流中に形成される電子の振動を同期させれば、単色光の増幅器として使用できる。
< 2 光子に関する補足>
上記のように、シンクロトロンや挿入光源においては、電子が完全な光速に加速されなくても、電子流の中のクラスタ(電子の集合)に振動を発生することができ、電流と付随する磁界を生成できる。そして、その磁界を 偏向磁界によってクラスタ(電子の集合)と分離することで、相応の磁界(光)を出力できる。
ただ、見方を変えれば、電子の速度が光速に達しないシンクロトロンでは、前述の「電磁波は移動する磁界」に示したような、光速で移動する単独の電子から発生する 理想的な光子を生成することはできない。